最近CMでPayPayが有料化するというような何やら怪しげな告知がなされています。
いまや誰もが知っているといって過言でもないPayPayですが、有料化になるのでしょうか?この記事ではPayPay有料化について解説します。
本記事の内容
- 手数料有料化されるのは加盟店、利用者は引き続き無料
- PayPayの解約は小規模に留まる
- 手数料は利用者に転化されない
手数料有料化されるのは加盟店、利用者は引き続き無料
まず大事なポイントですが、PayPayを利用するユーザーは引き続き手数料はかかりません。
手数料がかかるのはPayPayを決済手段として導入している店舗側です。
なぜ手数料を取るか?
PayPayは新たな決済手段というサービスを提供してきていましたが、いままでマネタイズ(お金を取る)ポイントを設定してきませんでした。
言うなれば、無料でサービスを提供し続け、どこからもお金を得ていない状況だったということです。
もちろん慈善団体ではないので、将来的にお金を取る場所を見据えた上で、このサービスを開始していたことは明白であり、このお金をとるポイントというのが加盟店であったという話です。
加盟店から手数料を取るのは残酷か?
では加盟店から手数料を取るの非情なことでしょうか?
実は他の決済サービス(例:クレジットカードや交通系決済)のほとんどが加盟店から手数料を取ることによってビジネスが成り立っています。
PayPayもこれに倣って、加盟店から手数料をとることを始めただけであり、加盟店はもちろんコストが増えることには変わりはないのですが、捉え方は他の決済サービスと同じ、いずれは来ると思っていたという感じではないでしょうか。
PayPayの解約小規模に留まる
さて、PayPayの手数料を加盟店から取り始めるとコスト増を嫌う加盟店が離脱するのではないかという懸念があります。
しかし、私はPayPayを解約する店舗は非常に小規模に留まるかと思っています。その理由は大きく分けて3つあります。
1)他決済手段より手数料は安い
PayPayの加盟店の負担は決済金額の1.6%~1.98%(税別)となります。
QRコード決済で次にシェアの大きなd払い3.24%(税込)に設定されています。
楽天Payも同じく3.24(税別)、auPayが2.6%(税別)と設定されており、他のQRコード決済事業者より低いことがわかります。
クレジットカード決済と比較した場合もクレジットカードの決済手数料が2.5%~3.7%が相場となっており、こちらと比べても低いです。
※d払いは税込、それ以外は税抜
そのため、PayPayだけ導入している店舗ならまだしも他の決済手段も提供している店舗がPayPayだけをやめるとは考えづらい状況です。
2)国民の多くに普及
もうひとつの理由が国民の多くに普及しているという点です。
2021年6月にヤフーが発表した内容をみると、PayPay登録ユーザー数は4000万人を突破し、3人に1人が使うサービスとなっています。
まだ決済できない若年層やスマホ未利用者の高齢者層を除くともっと2人に1人くらいの方が使うサービスとなっていてもおかしくありません。そのような状況下でPayPay決済サービスをやめると店舗の売り上げが下がる可能性もあります。
3)大規模なキャンペーン
PayPayジャンボに表されるようにPayPayは定期的に大規模なキャンペーンを行っています。これらのキャンペーンはユーザーの財布の紐を緩め、購買意欲を高めています。
店舗にとっても売り上げをあげるタイミングとなるのですが、PayPayの導入をやめてしまうとこの恩恵にも与れないという形になってしまいます。
以上で見てきたような理由により、店舗の離反は非常に小さなものに留まると予想しています。
手数料は利用者に転化されない
次に今回の手数料有料化はPayPayの利用者に転化されない理由を見ていきます。例えば、PayPayを利用する方は商品の価格が数%アップするようなケースがないと言い切れるかどうかです。
規約に明記されている
PayPayの加盟店になるための規約には明確に以下のように記載されています。
第18条 禁止事項
1. 加盟店は、以下の行為(商品等の提供が以下の行為に該当する場合を含みます。)を行ってはならないものとします。
(1)正当な理由なく利用者とのPayPay残高取引を拒絶したり、現金その他の支払手段による決済を要求したり、現金その他の支払手段による場合と異なる代価を請求する等、PayPay残高取引によらない一般の顧客よりも不利となる差別的な取扱いをする行為
つまり、PayPayをつかって決済されたとしても他の決済手段と変わらない値段で商品を提供しないといけないという決まりになっているということです。
実はこの規約はクレジットカード決済の場合も同様の規約が存在しており、基本的に決済手段によって、価格を変えてはいけません、という規約に同意させるようになっています。
ユーザーから手数料を取っているビジネスモデルはない
古くからあるクレジットサービスもそうなのですが、決済金額に対してユーザーから手数料を取るようなビジネスはおこなわれていないです。
そのため、PayPayでも利用者から手数料を取るという流れは非常に起きづらいと思っておいてよいでしょう。
一方で、クレジットカードはラグジュアリーなサービスを提供する代わりに年会費がかかるカードが存在しています。PayPayもユーザーの選択によって年会費を選べるようなプランはできてもおかしく内容な気がしています。
まとめ
以上の理由からユーザーに手数料を転化されるようなことはまず発生しないと考えてよいでしょう。
本記事は以上となります。PayPayもようやくビジネス化のタイミングが来たということですね。サービスとして利益を生み出すことでもっと有益なキャンペーンがおこなわれる可能性もあり、今後もますます注目です。
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